木が狂う
自然素材である木は変形します。
一般的に丸太から製材されたばかりの材木は水分を多く含んでいるため、
その水分が抜ける過程で収縮し変形します。
このことを『木が狂う』と言っています。
建築中は施工精度が問題なく造られた家でも、
乾燥が不十分な材木を使ったときには、
時間が経過するとともに狂いが生じ、
意匠的にだけでなく、構造的にも問題が生じることがあります。
怖いですよね~
材木は十分乾燥したものを使わないといけません。
最近自然素材を使用した建設会社が増えてきていますが、
乾燥不十分な材料を多用しているところも多いと聞きます。
そういった会社はお客様からの
「木が動いた」などというクレームに対して、
「自然素材だから仕方ない。」と答える会社があるらしいのです。
木が狂うことを木の責任にしてはいけないと思います。
それを扱う人や企業の責任だと思います。
ただ十分乾燥した木材を使って造った家でも狂ってくることがあります。
冬場、寒いからと言ってファンヒーターなどをガンガン使って、
換気をおろそかにして湿度を高くしすぎたり、
高気密・高断熱にしたけど湿度が足りず、過乾燥になったりすると、
自然素材で作られたものは狂ってきます。
自然素材を良かれと思って扱っている企業、良かれと思って住む人は、
その特徴を知った上でつきあっていかないと、かえってマイナスになってしまいます。
野菜や果物に旬があるように木を伐採する際にも旬があります。
木は秋分から春分までに伐採するのがよいといわれます。
それは、樹木の中の水分が少なく、乾きやすく、虫がつきにくいからです。
当社ではその時期に伐った木材を使うよう心掛けています。
何事も旬やタイミングが大切ですよね。
現場監督が厳選した木材を大工さんが仕上げていきます。