無垢フローリングの隙間に挟まった小さなもの。実は大切な役割があります。
家づくりの現場で、こんな光景を見かけました。

床一面に、緑や白の小さなものがたくさん挟まっています。
「これ、何のために挟んでいるの?」
実はこれ、無垢フローリングを施工するときの大切なひと手間なんです。
今回は、木の性質を考えた大工の仕事をご紹介します。
無垢の木は、施工してからも動く
無垢材は、自然の木からつくられた材料です。
実は木材には、周囲の湿度に応じて水分を吸収したり、放出したりする性質があります。
湿気を含むと膨らみ、乾燥すると縮む。
つまり、床材として施工されたあとも、季節や室内環境によって、わずかに寸法が変化するのです。
これが無垢材の特徴のひとつです。
では、その性質を考えずに、板同士を隙間なく詰めて施工してしまうと、どうなるのでしょうか?
木が膨らむ「余地」をつくる
無垢フローリングは、湿度が高くなると膨張します。
そのとき、木が膨らむための余地が不足していると、板同士が押し合い、床の突き上げや反りなどの原因になることがあります。
そこで使われるのが、スペーサーです。
板と板の間に挟み、適切な隙間を確保しながら、一枚ずつ施工していきます。
ほんの小さな隙間ですが、木が膨張したときのことまで考えた、大切な施工上の工夫です。
木の種類や性質に合わせて施工する
実は、無垢フローリングといっても、すべての木が同じように動くわけではありません。
木の種類や板の幅、含水状態などによっても、伸び縮みの程度は異なります。
そのため、ただ同じように施工すればよいというものではありません。
それぞれの木材の特徴や施工時の状態を踏まえ、適切な方法で納めていくことが大切です。
森本工務店の大工は、そうした木の性質を考えながら施工しています。
完成したら見えなくなる、住まいへの配慮

今回ご紹介したスペーサーは、施工中に使用するもの。
完成した床を見ても、そこにどんな工夫があったのかは、なかなか分かりません。
けれど、私たちが大切にしたいのは、完成した瞬間の美しさだけではありません。
お客様が住み始めてから、何年も先まで、安心して心地よく暮らせること。
自然素材の良さを活かすためには、その性質ときちんと向き合うことが必要です。
木は、施工したあとも湿度によって伸び縮みします。
だからこそ、その動きまで考えて、一枚一枚丁寧に施工する。
こうした小さな積み重ねが、長く住まう家の品質につながっていきます。
木を知り、木と向き合う家づくり
森本工務店が大切にしているのは、木をたくさん使うことだけではありません。
木の美しさも、温かみも、そして自然素材ならではの性質も理解したうえで、その良さを活かすこと。
完成すると見えなくなる、ほんの小さなひと手間。
そこにも、お客様のこれからの暮らしを考える大工の仕事があります。
木を知り、木と向き合う。
それが、森本工務店の家づくりです。