2025.12.03

平屋か二階建て、どちらが良いのか考えてみた話

スタッフブログ

＃家づくり

先日お客様から「2階のランドリールームへの上がり降りがしんどくなってきたので

ウッドデッキにサンルームを作りたい」というご相談を受けました。

ふと、タイトルにあるようなよくある平屋と2階建て論争について考えてみました。

※完全に個人の見解です。

わが家は平屋です。
家を建てる前はアパート暮らしで、階段のない生活がすっかり身に染みついていました。
「毎日階段を上り下りするのは嫌だな…」というのが、平屋を選んだ一番大きな理由です。

実際に住んでみても、その点で不便を感じることはありません。
ただし――ひとつ誤算が。

子どもたちが、とにかく「2階建てがよかった！」と言うのです。
実家に行けば真っ先に2階に上がりたがるし、
「○○ちゃんの家は2階建てなんだって〜。なんでうちは階段ないん？」と素朴な疑問をぶつけられます。

そういえば、私自身も小学生の頃、3階建ての友達の家がとても羨ましかったなぁ…とふと思い出しました。

子どもにとってはプライバシーも大事？

平屋は家族の距離が近い分、安心感がある一方で、
子どもが成長するにつれ「自分だけの空間」や「距離感」がほしくなる時期もあります。

2階がある家のほうが、
階段を境に自然と生活空間がわかれ、プライバシーを保ちやすい面もあるのかもしれません。

「子どもが2階に行きたがる」という姿を見ていると、
家の間取りの感じ方は大人と子どもでは違うのだなと実感します。

2階建ての“健康効果”もあるかも？

母は、毎日2階のベランダに洗濯物を干していますが、とても元気です。
私は年を重ねるごとに体力の衰えを感じる日々で、
「階段の上り下りは、もしかして強制的に運動になっていたのでは…？」と思うことも。

暮らしの中に自然と運動が組み込まれるのは、意外と良いことかもしれません。
ある意味、ダイエット効果も期待できたりして…。

なんでも“ラク”ばかりが良いわけではないのだな、と気づかされます。

結論：平屋か2階建てかに正解はない

ここまで個人的な意見をつらつら書きましたが、
結局のところ「どちらが正解」ということはありません。

土地の広さ
日当たり
家族構成
ライフスタイル
将来の暮らし方
など、選ぶ基準は家庭によってさまざま。

「平屋が人気だから」と流されるのではなく、
それぞれの暮らし方を具体的に想像してみることが何より大切だと思います。

家づくりは正解がないぶん、選んだ“理由”が納得できるかどうかが大事。
「自分たちの暮らしに合うのはどっち？」と考えてみるきっかけになれば嬉しいです。

ちなみに、一般的に言われる平屋と2階建てのメリットデメリット比較を以下に挙げています。

ご参考程度に・・

■ 平屋のメリット・デメリット

▼ 平屋のメリット

生活動線がシンプルで家事がラク

上下移動がないため移動がスムーズ。

家族の気配を感じやすい

小さな子どもや高齢の家族がいても様子を把握しやすい。

構造が安定しやすく地震に強い

重心が低く、揺れにくいと言われる。

メンテナンス費用を抑えやすい

屋根や外壁の補修に足場が不要な場合がある。

将来的にバリアフリーへ移行しやすい

階段がないため老後も暮らしやすい。

▼ 平屋のデメリット

広い土地が必要になりやすい

ワンフロアにすべてを配置するため敷地の制約を受けやすい。

建築費が割高になりやすい

同じ床面積なら基礎・屋根が広くなる分コストが上がりやすい。

プライバシーを確保しにくい

距離が近い分、個室の独立性が弱い場合も。

日当たりや風通しの確保に工夫が必要

中央部が暗くなりやすく、中庭などで採光するケースも。

■ 2階建てのメリット・デメリット

▼ 2階建てのメリット

限られた土地でも床面積を確保しやすい

コンパクトな敷地でも広い家が建てられる。

プライベート空間を分けやすい

1階＝共有部分、2階＝個室などゾーニングがしやすい。

日当たり・風通しが良い

2階は日当たりが良く、景観が開けることも多い。

建築費が抑えられることが多い

平屋より基礎・屋根の面積が小さく、総額を抑えやすい。

▼ 2階建てのデメリット

階段の上り下りが負担になる

年齢を重ねるほどキツく感じやすい。

家事動線が複雑になりがち

洗濯・収納・子どもの見守りなど、上下移動が増える。

メンテナンス費用が高くなりやすい

外壁や屋根の点検・修繕に足場が必要になることが多い。

冷暖房効率が下がりやすい

上下で温度差が生まれ、光熱費が増える場合も。

■ 平屋 vs 2階建て比較表

項目	平屋	2階建て
建築費	同じ坪数なら高くなりやすい	比較的コストを抑えやすい
必要な土地	広い土地が必要	コンパクトな土地でも建てやすい
家事動線	シンプルで楽	上下移動が増える
家族の距離感	近く、コミュニケーションが取りやすい	フロアが分かれる分、距離が生まれる
プライバシー	確保しにくい場合あり	個室を分けやすく確保しやすい
日当たり・風通し	工夫が必要なことも	2階は良好になりやすい
地震への強さ	揺れに強い傾向	平屋に比べて重心が高い
メンテナンス費用	安く済むことが多い	足場が必要で高くなりやすい
将来の暮らしやすさ	老後も安心	階段が負担になる可能性