古民家再生
代々150年にわたって住み続けてきた母屋の、
雨漏りもはじまり傷みも進んで来た。
子供達も独立して、今は夫婦二人住まいだけど両親からは、
建て替えは考えないで住み続ける様にいわれている。
私達は、離れを新築しているので、不便は無いのだけど・・・。
と、お客様にとっては、大変切実なお悩みでした。
まず、再生工事と建て替え工事での、両方での計画書のご提案から始まり、
お二人の息子様にも参加をお願いして、
約3年に渡って打合せを繰り返しました。
打合せの経過にて、既存部分の調査をすすめていきましたところ、
軸組、屋根他、150年の間に、何度もの修理がされており、
何代にもわたって大切に住まれていた事がわかりました。
お客様も、その状況をご覧になり、打合せを重ねていくうちに、
「無理なお願いですが、再生と建て替え両方での見積をお願いできませんか?」
とのお言葉を頂き、見積をさせて頂いたところ、ほぼ同金額になりました。
その後、一級建築士のご長男の後押しもあり、
ご家族にてご相談の上、再生工事をさせて頂く事となりました。
傷みも進んで雨漏りも始まっていたトイレ。
大小別々だったものを、広いトイレに。桧の天然木の香り一杯です。
お父様の思い出の品が一杯の玄関周り。
蔵との接続部でもあります。
時代の変化と価値観の多様化により、
解体しての建て替えが増えてきているようで、少々残念です。
今では、入手困難な素材が、焼却されてしまうのは・・・。
営業部 太田