犬・猫と暮らす家の床選び|ペットにも人にも心地よい床とは?

家づくりで意外と悩むのが「床材選び」です。

見た目や肌触り、傷のつきやすさ、お手入れのしやすさなど、選ぶ基準はいろいろあります。

そして、わんちゃんやねこちゃんと一緒に暮らすご家庭では、もうひとつ考えておきたいことがあります。

それが、

「ペットにとって歩きやすい床かどうか」

です。

今回は、犬や猫と暮らすご家庭ではどんなことに気をつけて床を選べばいいのか、実際にいただいたご相談も交えながらご紹介します。


「犬がフローリングで滑って…」OB様からいただいたご相談

先日、森本工務店で家を建てていただいたOB様から、こんなご相談をいただきました。

「犬を飼い始めたのですが、フローリングで滑って足腰を痛めてしまって。犬のために床を張り替えたいんです」

人にとっては普通に歩ける床でも、犬にとっては滑りやすい場合があります。

犬は歩いたり走ったりするときに、足で床を踏ん張っています。

ところが、表面が滑りやすい床ではうまく踏ん張れず、足が外側に開いたり、走ったときや方向転換の際に滑ったりすることがあります。

こうした状態が続くと、足や関節、筋肉への負担につながる可能性があります。

特に、小型犬やシニア犬、足腰に不安のある犬の場合は、床の滑りに注意してあげたいところです。


ペットの床選びでまず考えたいのは「滑りにくさ」

犬と暮らす家の床選びでは、まず滑りにくさを確認することが大切です。

表面がツルツルした床は掃除がしやすい一方で、犬にとっては踏ん張りにくいことがあります。

反対に、適度にグリップが効く床であれば、歩いたり立ち上がったりするときの負担を抑えやすくなります。

また、滑りにくさに加えて、

・適度なクッション性があるか
・爪による傷に強いか
・粗相をしたときに掃除しやすいか
・水分や汚れが染み込みにくいか
・毛の掃除がしやすいか

といった点も、実際に暮らしていくうえでは大切です。


では、どんな床材が向いている?

「ペットにはこの床材が一番」と一概に決めることはできません。

犬種や猫種、年齢、体格、過ごし方、そして飼い主さんが何を重視するかによって、適した床は変わります。

それぞれの特徴を知ったうえで選ぶことが大切です。

タイルカーペット

犬の足腰への負担を考えると、タイルカーペットは有力な選択肢のひとつです。

表面に適度な摩擦があるため踏ん張りやすく、クッション性もあります。

また、タイル状になっているものなら、汚れた部分だけ取り外して洗ったり交換したりできるのもメリットです。

一方で、毛が入り込みやすかったり、粗相をした場合のお手入れに手間がかかったりすることもあります。

家全体に敷くのではなく、犬がよく走る場所や廊下などに部分的に使う方法もあります。

ペット対応のクッションフロア・シート系床材

※画像はUTOPIE HPより引用

滑りにくさやクッション性に配慮してつくられた、ペット対応の床材もあります。

水分や汚れを拭き取りやすいものが多く、粗相などが気になるご家庭には使いやすい床材です。

商品によっては、消臭機能や傷への強さを持たせたものもあります。

ただし、商品によって性能は異なるため、「ペット対応」という表示だけで決めず、滑りにくさや用途まで確認して選ぶことが大切です。

ペット対応フローリング

※画像はWOODTEC HPより引用

木質系のフローリングにも、犬の歩行に配慮して表面を滑りにくくした商品があります。

フローリングの見た目を保ちながら、一般的な床よりも滑りにくさに配慮できるのがメリットです。

ただし、すべての犬に対して滑らないことを保証するものではありません。

犬種や体格によっても感じ方は違うため、可能であれば実物を確認して選ぶと安心です。


「無垢の床なら滑らない」とは限りません

無垢フローリングは、木そのものの肌触りや温かみを感じられる床材です。

一方で、

「無垢材だから犬にとって滑りにくい」

とは一概には言えません。

樹種や表面の仕上げ、塗装方法などによって滑りやすさは変わります。

逆に、ペット対応とされていない床材でも、表面の質感などによって犬が歩きやすい場合があります。

素材の名前だけではなく、

実際の表面がどの程度滑るのか

という視点で確認することが大切です。


今の床で滑っているなら、張り替え以外の方法も

すでに暮らしている家で、

「最近、犬が床でよく滑っているな」

と感じた場合、すぐに床を全面張り替える必要があるとは限りません。

犬がよく通る場所に、

・滑りにくいマット
・タイルカーペット
・滑り止めタイプの敷物

などを取り入れる方法もあります。

特に、廊下やソファの周り、犬が走り出す場所など、滑りやすい場所だけ対策するのもひとつの方法です。

また、肉球の間の毛が伸びていると滑りやすくなることもあるため、日頃のお手入れも大切です。


犬と猫でも、床に求めるものは少し違います

犬の場合は、特に「滑りにくさ」が大切です。

一方、猫の場合は犬ほど滑りへの配慮を求められないケースもありますが、爪による傷や、吐き戻し・粗相などのお手入れのしやすさも床選びのポイントになります。

犬も猫も、種類や年齢、性格によって暮らし方はそれぞれ。

「ペットがいるからこの床材」と決めるのではなく、

その子が家の中でどう過ごしているかを見ながら選ぶ

ことが大切です。


家族みんなが暮らしやすい床を

ペットとの暮らしを考えると、

「滑りにくい床にしなければ」

と、ついペットだけを基準に考えてしまいがちです。

でも、床は人も毎日歩く場所です。

ペットにとって歩きやすいこと。

人にとって掃除しやすく、気持ちよく過ごせること。

見た目や肌触りが好きだと思えること。

そのバランスを考えながら選ぶことが、一番大切なのではないでしょうか。

森本工務店では、木を使った家づくりを昔から大切にしています。

だからこそ木の床をご希望される場合には、見た目だけでなく、樹種や仕上げ、そこで暮らすご家族やペットのことまで考えながらご提案したいと思っています。

もちろん、ペットの暮らし方によっては、木以外の床材やタイルカーペットなどを組み合わせた方がいいこともあります。

「人もペットも、毎日気持ちよく過ごせること」。

それを一番に考えながら、そのご家庭に合った床を選んでいただけたらと思います。

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