桜フローリング編「森本工務店は先人のお教えを大切にしています。」
自然の木の育ち様は人間界にも通じる
ベテラン大工さん達から『口伝(くでん)』として教えてもらう言葉には、仕事に生かせるだけでなく、人間関係や社会生活に生かせる教えがたくさんあります。
たとえば、山の高さで言えば、
「峰の木は木がこわい」
頂上付近は光をさえぎるものがないから、四方八方に枝を伸ばす。枝が多いということは、節(ふし)が多くて硬い、つまりくせ者。
「中腹の木は木が手ごろ」
そこそこ競争しながら光をあびて育ったおかげで、節の少ない健康な材がとれる。
「谷の木は木が軟らかい」
暗すぎるから、若いうちに木が枯れてしまう。そのため節はほとんどなく、まっすぐに通った材は素直できれいだが、銘木に欠かせない力強さや味がない。
なんだか、一本の木が一人の人間に見えてきますよね。
自然素材も人間も育った環境によって生き方が変わってきます。人間も自然素材も適材適所に生かしてこそ光り輝くのですね。