おじいちゃんが建てた鉄骨倉庫を、「木の家」へコンバージョン
かつて、おじいさまが家族のために建てた鉄骨造の倉庫。 「壊す」のではなく「活かす」ことで、思い出を刻みながら、次世代へとバトンをつなぐコンバージョン(用途変更)事例です。
1. 壊したくない、大切な記憶
お施主様のご相談は、「おじいちゃんが建てたこの頑丈な倉庫を、自分たちの住まいにできないだろうか」という想いから始まりました。
【お施主様のお悩み】
・鉄骨造特有の「無機質さ」や「冬の寒さ」をどうにかしたい。
・倉庫としての外観の面影は残しつつ、中は温かみのある住まいにしたい。
・趣味の音楽を思い切り楽しめる空間が欲しい。
【森本工務店の解決策】
私たちは、建物の「記憶」である外観はそのままに、内部を高品質な断熱材と豊かな「木」の素材で一新することを提案しました。鉄骨という頑丈な「骨組み」を活かしながら、内側に「木の優しさ」を丁寧に組み込みました。
家族が集う、温もりのLDK
無機質だった倉庫の中央に、杉の無垢材をふんだんに使った開放的なLDKを配置。奥様こだわりの造作カップボードは、日々の暮らしに馴染むよう1mm単位で設計しました。
構造をデザインに変える「遊び心」
鉄骨造を象徴する「ブレース(補強材)」を、あえて隠さず壁紙に合わせた色で塗装。倉庫ゆえの「低い天井高」という制限を、屋根の形を活かした勾配天井で解決しました。
倉庫だったので面積も限られており、出窓にすることで少しでも空間を有効活用できるようにしました。
趣味を楽しむ「防音音楽室」
音楽好きなお施主様のために、防音性能を高めるため吸音材の壁、専用の防音扉を設置しました。木の調湿・吸音効果を活かし、天井と床は無垢の杉板で木のぬくもりに包まれた音楽室になりました。
冷たい印象の鉄骨→ぬくもりある木造へ
鉄骨造の外階段を無垢材のぬくもりあふれる木造の室内階段へと架け替えました。
暗い倉庫→明るい住まいへ
採光計画によって暗かった倉庫も家の奥まで光が入るように設計しました。
明るさの工夫
LDKは間取り上、一面にしか窓が取れなかったので室内窓を設けて明るさを確保する計画にしました。
歴史をまとい、性能を磨く
おじいさまが建てた当時の、愛着ある倉庫の佇まい。「壊して新しくするのではなく、この雰囲気を残したい」というお施主様の想いを大切に、外観のフォルムはそのままに住宅としての機能性を上げました。